またも平蔵さんよりt記念に頂きました。サイト二周年にありがとうございます(感涙)
タイトル勝手にくっつけちゃってすいません(汗)











<良くも悪くも>              auther 平蔵様





夕食後、俺の部屋を訪ねてきた眉村が手にしていたのは、
えらく可愛らしいピンクの封筒だった。

「預かってきた」

「…誰に?」

 『薬師寺くんへ』と丸っこい字で書かれたそれは、封を開けなくても内容は分かる。
 問題は、そこではないのだ。

「何で、お前がこんなのを預かってきてるんだ?」

 不機嫌そうに封筒を机に放り投げて、眉村に視線をやると彼はあっさりと口を開く。

「頼まれたからだが?」

「…」

 どうやら彼は、俺が何故不機嫌になっているかが分からないようだった。

「お前さ、俺と付き合ってるんじゃないのか」

「…そのつもりだが」

「あっそ」

「何だ。言いたいことがあるなら、ハッキリ言え」

 眉村は、正しい。
 けれど、その正しいことも場合によっては腹立たしいことこの上ない。

「何で、預かってくんだよ。そんな手紙」

「頼まれたからに決まってるだろう」

「…もういい」

 俺は眉村を残して、大浴場へと向かった。




「どうかした?」

 ーーー出た。

 湯船の外から掛けられた柔らかな声に、俺は嫌そうに顔を上げた。
 偶然にも風呂を使っているのは俺しかおらず、貸切状態だったというのに。

「何か不機嫌そうだけど…眉村とケンカでもしたの?」

「楽しそうだな、佐藤?」

 笑みを浮かべているが、面白がっているのは分かっているのだ。

「ひどいなぁ…別にそんなつもりじゃないよ。僕はチームメイトが心配なだけだし?」

「嘘付け。お前は茂野の心配しかしないだろうが」

「よく分かってるじゃない。で?どうかしたの?」

 結局、眉村のことを相談できるのはコイツしかいないのだ。
 俺の話を聞いた佐藤は、首を傾げた。

「あのさ…その手紙、単純に『頼まれたから』持って来ただけだと思うんだけど」

「…断ればいいじゃねぇか」

「分かんなかったじゃないの?ラブレターだって」

「…」

「眉村は良くも悪くも素直だからね」

「…」

 俺はカッとなって部屋を出てきたことが恥ずかしくなって、湯船に沈みたくなった。

「眉村はさ、そいうところに疎いんだから…君がちゃんと教えてあげなくちゃ駄目なんじゃない?」

「そうだな…」

「野放しにしてると、攫われちゃうよ」

「そうだな…」

「眉村は可愛いから」

「そうだな」

 確かに眉村は可愛い。
 俺は大いに頷いた。

「あとは…、どこにキスをしたら気持ちイイか、とか聞いてみれば?」

「そうだな…って、おいっ」

 うっかり頷いた俺に笑い声を上げた佐藤は、「早く部屋に行ってあげなよ」と言い残して
大浴場から出て行った。



「アイツめ…余計なことまで喋りやがって…大体どこにキスをしたらイイかなんて、知ってるっての」

 一人で毒づきながらも、俺は乱雑に身体を拭いて眉村の部屋のドアを叩いたのだった。





<終>





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か、か、か、かぁあわいいいいいいいいい!!(狂喜)
もーなんてかわいいのでしょうかv
真っ直ぐな眉村の素直さといい、すねてしまう薬師寺の青さといい、
そして、からかう寿くんの無邪気さといい!!
高校時代の彼らってほんとうにほほえましいですよね!
ああもう、幸せーーv

ちなみに、あのラブレターは私が書いたものじゃないですよ?(馬鹿!)

平蔵さん!!素敵なお話をありがとうございました!!!うれしいvvv
心から感謝いたします!!


2009・7・12

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