平蔵さんにいただいたキリリクですv

厚木時代の二人です。
僭越ながら、タイトルをつけさせていただきました♪






<星空を飛び越えて> auther 平蔵 サマ
 




「んっ…」
「眉村…っ」

 夜更けの薬師寺の部屋には、
熱を帯びた二人分の吐息と艶かしい衣擦れの音が響いていた。
 入り口からは点々と服が散乱しており、
軋むベッドの足元にはシーツが皺だらけになっている。

「くっ…」

 幾度かの突き上げの後、眉村に続いて遂情した薬師寺は大きく息を吐いた。

「大丈夫か?」

 手早く後始末を終えた薬師寺は、
組み敷いていた身体を抱き寄せて汗ばんだ額に口付けを落とす。

 門限を遥かに過ぎた時間に一軍との強化合宿から戻ってきた眉村は、
真っ先に薬師寺の部屋を訪ねて来てくれた。

「あぁ…明日は休みだから、問題ない」
「そうか」

 吐き出したばかりの快楽に浮かされている表情は、
自分にしか見ることができない幸せなのだと、薬師寺は笑みを浮かべた。

 肩を冷やさないように毛布をかけてやると、鎖骨のあたりに眉村が頬を摺り寄せてきた。

「風呂はどうする?」
「…だるい」

 それだけを言って眉村は目を閉じた。  

「その…すまねぇ、久しぶりにお前の顔を見たら止まらなくなった」

 腰に腕を回して抱き寄せると、しっとりとした素肌が薬師寺の指を楽しませる。

「俺もしたかったから、それはいい」
「…ハイ」

 汗で湿った髪を梳いて、薬師寺も目を閉じようとした時、眉村が何かを呟いた。

「何?」
「ホテルから見た星が綺麗だったんだ…」
「うん?」

 合宿先は携帯の電波すら届かない山奥で、一週間もの間メールのやりとりすらできなかった。
 聞けば、そこは天体観測の好事家たちが集まるホテルで、
もれ聞いた情報を頼りに深夜のテラスから夜空を見上げたのだという。

「あんなに星がたくさんあるんだな…全然気がつかなかった」
「ここは明るいからな」

 おまけに空を見上げる機会は、そうそうあるものではない。

「なぁ」
「何だ」
「俺と会えなくて寂しいってのはなかったわけ?」

 冗談交じりで問いかけると、腕の中の恋人はしばらく考え込む素振りを見せた。

「…ない」
「…あ、そう」

 眉村がそういうことを言うタイプではないとは分かっているが、
実際に口にされるとダメージが大きい。

「お前は待っていてくれるから、寂しいと思うことはそうない。…ただ」

 珍しく言い澱んだ彼は、恋人に背を向けてしまった。

 思いもよらぬ告白に、顔を緩ませながら薬師寺は続きを促す。

「『ただ』?何だよ」

 しつこい問い掛けに溜息をついた眉村は、小さな声で口を開く。

「…一緒に見たい、とは思った」
「!!」
「もう寝るぞ」
「えっ…」

 薬師寺から毛布を取り上げた眉村は、頭からすっぽりと被って表情を隠してしまった。

「あの…嬉しいこと言われて、元気になってしまったんですけど」
「寝ろ」
「…ハイ」
「続きは、明日だ」
「えっ」

 動揺する男を置き去りにして、隣からは穏やかな寝息が聞こえてくる。
 苦笑した薬師寺は、恋人を起こさないように抱き寄せて目を閉じたのだった。










-終-



 






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平蔵さん宅にて、12345番をゲットし、嬉しくなって「仲良しな薬眉」をリクエストしましたv
幾日もしないうちに、早速届いたのですよ!!さすが平蔵さんです♪

あーーもう幸せです!!!
なんてラブラブな二人でしょうか!!
星空を見上げて薬師寺を想う眉村と、彼を恋しく想う薬師寺の想いが繋がる星空は
どれほど美しいことかと思いますvv
あー幸せ(二回目)

平蔵さん、本当にありがとうございました!!!!

2008年11月4日



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